私達の作る漬物の野菜について考えてみましょう

               

 野菜について

 

らっきょう

○らっきょうについて

らっきょうはユリ科に属し、食用にする部分は地下にできる鱗茎にあたります。
日本人には江戸時代からなじまれている野菜で、薬効高い野菜として民間療法でも良く利用されます。
漢方では、胸部の痛みや腹痛を緩和させたり、みぞおちがつかえた嘔吐や下痢などに有効といわれ、狭心症や心臓喘息、肋間神経痛、気管支炎などによる胸痛症状のほか、感染性腸炎などによる腹痛、下痢などの治療薬としても利用されます。
らっきょうの薬効成分を食品として上手にとり入れるには為には、酸味・甘味・塩味を上手に利用することが大切です。
このような意味では、一般になじまれている「甘酢らっきょう」はその代表的な賢明な食べ方といえます。

梨茄子

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梨茄子
新潟県長岡市

○茄子について

茄子は、ナス科に属し、旬は6月から9月の夏を代表する野菜です。加熱するととろけるような舌触りで、漬物をはじめ、揚げたり煮たり、焼いたり炒めたりとあらゆる調理法に合うので、世界中各地でなじまれている野菜です。
「嫁に食わすな秋なすび」はあまりにも有名ですが、これは体を冷やしアクも強く、種の少ない秋なすは子宝に恵まれなくなるといいながら、実は果肉が厚く、果皮ともに柔らかく、もったいないほど美味しいので、嫁の口元まで及ばないという、「秋なす」の特徴を物語る言い伝えです。
茄子の鮮やかな深みのある紫紺色の皮は、アントシアニンというフラボノイド化合物に含まれる抗酸化成分が多く含まれ、毛細血管の保護や強化に役立ち、血圧効果作用にをはじめ、悪玉コレステロールの酸化を防ぐなど、動脈硬化予防の改善に役立と云われています。
(写真は、私達の地域特有の梨茄子といわれる茄子です)

やつがしら(ずいき)

○ずいきについて

「ずいき」とは、サトイモの茎をいいます。乾燥したものを「いもがら」といい、昔良く食べた方も多いと聞きます。
私達が作る「ずいき」は、八ツ頭の茎で、皮を剥いて、茹で、酢に漬けます。
「ずいき」の赤は、素材の持つ「アントシアニン」によるもので、着色ではありません。湯がいて、酢に漬けると鮮やかな赤に変わりることから、一部の地方では、酢漬けにして食べます。
出産後の女性に食べさせると体力が早く回復されるとのことで、私達の地域では、親しまれてきました。
確かに鉄分・カルシウムが豊富に含まれており、大変滋養が多い食物です。

菊(おもいのほか)

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おもいのほか
新潟県長岡市

○菊の花

菊は、古くから観賞用として多くの種類が栽培されておりましたが、食用としての花の色や香りを楽しむ甘菊や料理菊は、薬用にも用いられております。
甘酢漬けにして貯蔵したり、おひたしや酢の物、あえ物などにして楽しむのも日本流の菊花の楽しみ方です。
菊花に含まれる成分のクレサンテミンやビタミンB1は、頭痛や目の充血、視力の低下や化膿症などの炎症に対しても有効です。(菊酢漬

胡瓜

○胡瓜

ウリ科に属し、旬は7〜8月。古墳時代以降にはすでにわが国に伝わっていたともいわれ、日本人の食卓には古くからなじまれている夏野菜。
95%が水分でカリウムが多く、ビタミンCやカルシウムなどのミネラルもバランスよく含まれているので、血圧上昇の抑制によいとされます。
胡瓜の青臭さはピラジンという成分で、血栓防止に役立ち、利尿作用の効果があるといわれ、むくみの改善に役立つそうです。ポリフェノールやテルペン、ステロールなどの高酸加成分も多く含まれ、これらは「がんの予防」や「活性酸素の抑制」にも有効だとされております。
また、胡瓜に含まれるビタミンCの分解酵素といわれるアスコルビナーゼにも、抗がん効果があるそうで、その作用は生で加熱しても変わらないので、冷え性の方は炒めたりスープ」にするなどの調理法でとると冷えにも有効です。
選ぶ時には、表面にとげとげがあって張りがあり、大きさが均一なものが良いが、曲がっていても味には関係ないとされる。

梅
○梅について

梅は、バラ科に属し、早春に多くの種類は白い花が咲き、6月に青い果実をつけます。古くから「梅は三毒(食べ物の毒、皿の毒、水の毒)を断つ」と云われ、薬や民法療法として、なじまれて来ました。
特に未成熟の青梅は漢方薬になり、青梅を薫蒸して乾燥させた烏梅や、青梅の表皮に霜をつけた白梅霜などがあります。未熟な青梅は生で食べると中毒を起こすことがある為、梅酒などに加工して利用します。この青梅の核にはアルカロイド配糖体が含まれ、酵素分解によって青酸を生じる為、中毒症状を引き起こします。
梅の果肉には、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸などの多くの有機酸が含まれております。成熟に伴いクエン酸は、胃液の分泌を高めてペプシンを活性化させ、タンパク質の消化を促します。さらに体内の代謝経路を活性化し、乳酸を活性化し、乳酸を分解し、疲労回復効果を高めます。
また、梅肉エキスに代表されるムメフラールは、血流の改善に役立つ成分も含まれ、血流の流れがさらさらになります。さらにクエン酸との相乗効果は、コレステロールの低下に有効であることが認められています。
紫蘇
○シソについて

シソは、梅干の色付けやゆかりなど、日本古来からの保存食作りには欠かせない植物です。
漢方名で、紫蘇葉、蘇葉とも呼ばれるしそ科の1年草です。
梅干の着色にも利用される赤シソの色素は、植物に含まれる天然色素のシソニンやヒアシンです。これらアントシアン色素は熱に弱く、酸性では赤色、中性では紫色、アルカリ性では青紫に変わる性質があり、梅のクエン酸の働きによって梅干が赤紅色に変化するのはこの為です。
色素成分シソニンには、強い抗酸化作用があり、これらの精油成分が、高い抗菌、解熱、鎮静作用を発揮します。この為漢方でも、魚介類による食中毒やジンマシン、胃腸型感冒、精神、神経症状などの改善薬に用いられています。
さらに、妊娠中毒症やつわりの軽減、早産防止にも利用されていますが、食欲が無く、腹部が張るなどの不安時には、梅干やゆかりなどの食品を上手に利用すると、食欲増進にもつながり、一石二鳥です。
かぶ

○かぶについて

アブラナ科に属し、別名「かぶら」「すずな」とも云われ、春の七草のひとつです。
かぶは肺の機能を高める代表食品で、根に多く含まれるビタミンCや葉に多く含まれるビタミンA、Eなどと併せて呼吸器を丈夫にします。
かぶは、95パーセントも水分を含むので、体内に熱がこもったり不眠や動悸などの諸症状を緩和させます。かぶは生で常食すると胃腸を丈夫にするといわれる一方、加熱すると冷えからくる腹痛をやわらげます。また、アブラナ科に共通するイソチオシアネートという成分は発がん物質を活性化する酵素を阻害し、解毒するので、がん予防の食品として注目されているそうです。

大根

○大根

アブラナ科に属する1〜2年草。日本では、室町時代から「だいこん」と呼ばれるようになったそうですが、春の七草には欠かせない「すずしろ」とも呼ばれています。
根には、ビタミンCが多く、風邪をひきかけた時には、生のおろしたての汁を飲むと効果的です。時間をおくときには、酢を加えるとよいとされております。(甘酢大根
大根には、でんぷんの消化を助けるアミラーゼが多く含まれておりますが、加熱するとこの酵素は失われますので、注意が必要です。
辛味成分のイソチオシアネートやメチルカプタンには、がんの予防効果も期待されており、焼き魚の焦げに含まれる発がん物質も大根おろしを添えると解消されるといわれております。また、大根の葉には、カロテン、カルシウム、鉄、ビタミンCが多く含まれていますから、漬物や炒め物に上手に利用するとよいと云われます。

白菜

○白菜

大きさのわりに持ってずっしりと重く、しっかりとした結球型で、頭の部分の巻きを軽く押すと弾力があります。
くせがなく、鍋物や煮物をはじめ、味噌汁、スープなどでは白菜特有の甘味が増します。また、生野菜としてサラダや漬物などで歯ざわりや楽しめると同時に、白菜に多く含まれるビタミンCもたっぷりとることができます。
加熱すると体を温める作用に変わりますが、生は体を冷やしますので、冷え性体質の方はサラダや漬物にして食べる場合は、酢や七味唐辛子などと合わせてとると風邪予防になります。(白菜キムチ
白菜には、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれておりますが、加熱するとビタミンBやCなどの損失率が多くなりますが、水溶性のカリウムは増えます。
白菜は茹でたり煮込むことでたくさんの量がとれ、野菜や豆腐、魚、肉などのたんぱく質と合わせるとより効率よく吸収されるので、悪酔いや二日酔いなどの防止にも効果的です。
白菜はほとんどが水分で、体内の余分な熱を取り除く作用とともに解毒効果に優れている為、高血圧の方におすすめです。